1. ホーム>
  2. クロストーク>
  3. 開発職 先輩×後輩 クロストーク

CROSSTALKVol.3 開発職 先輩×後輩 クロストーク

左から:
M:入社2年目 筑波大学大学院 理学系 卒業
N:入社12年目 慶應義塾大学大学院 薬学系 卒業
T:入社3年目 神戸大学大学院 医学系 卒業
(2022年4月現在)

自分で考えて実践することは
大学の研究活動と地続き。

大学時代の学びと今の仕事について

N:

企画開発課は「0(ゼロ)を1にする部署」です。ジェネリック
医薬品は先発医薬品が見本になるので、マーケティングしなが
ら提案して、4、5年かけて製剤を開発していきます。今までの
データを見返して、信頼性を保証した上で申請し、当局との照
会を繰り返して承認を取得します。ジェネリック以外の新規開
発品や健康食品も手掛け、とにかく種を生み出していくのがわ
たしたちの仕事です。MくんもTくんも入社してしばらく経ちま
したが、学生時代の学びは今の仕事にどんなふうに活きている
と感じますか?

M:

わたしは大学では有機化学を学んでいました。企画開発課に配
属されるとは思っていませんでしたが、今は性に合っていると
感じます。たとえば製剤の担当の方が集めてくれたデータを形
にする部分などは、大学では論文を書く部分にあたると思いま
す。そういうところで学生時代の経験を活かすことができてい
るかもしれません。

T:

学生時代は製薬に関することとは異なる分野でしたがずっと研
究をしていたので、入社してからも純粋に研究をしたいという
思いが漠然とありましたが、思いがけず企画開発課に配属され
ました。0を1にする部署として、自分たちががんばらなかった
ら何も始まらないというところに重みとやりがいを感じていま
す。当局をはじめ、臨床試験をして先発医薬品や製剤の試験を
する過程でも各所といろんなやりとりをしなければなりません
よね。そういう部分で、調整や交渉する力も必要だと感じてい
ます。

N:

柔軟性や視野の広さが求められる仕事ですよね。
わたしは、学生時代に血液のがんと呼ばれる多発性骨髄腫という
病気の治療薬を研究していました。たった2年ではありましたが、
効果のある医薬品を見つける難しさを実感しました。Mくんが言
ったように、今の業務には大学の研究活動と共通するものを感じ
ています。学部を問わず、とにかく自分で着地点を考えて、論理
的なストーリーを計画し、立証して、報告書にまとめるというこ
とがすごく大事。仕事にも同じことが言えます。
あとは、北欧や東アジアといった海外のメーカーと打ち合わせを
することもあるので、学生時代から英語をしっかりやっておくと
よいかもしれませんね。

T:

日常会話ができるくらいが理想ですね。わたしはこの会社で海
外と関わることになるとは思っていませんでしたが、申請の段
階で向こうとやりとりをすることも多いので、学生時代にちゃ
んとやっておけばよかったと今は思います。読んだり聞いたり
することはなんとなくできても、話すのが難しいんですよね。

T:入社3年目 神戸大学大学院 医学系 卒業

先輩も後輩も共に学び合える。

それぞれの第一印象

M:

最初にNさんに研究所のルールを教わった時、堅い人なのかなと
いう印象でした。一緒に業務に関わる中で、守るべきことを踏ま
えながらも、あまりいろんなことに縛られずに考えていらっしゃ
るところは自分も見習いたいと思っています。臨床試験のデータ
の捉え方のような専門的な知識も豊富で、自分ももっと学ばなけ
ればと思っています。

N:

Tくんはコミュニケーション能力が高くてフットワークも良く、M
くんも最初から「できる人」という印象でした。二人の相乗効果
を期待しています。縦割りにせず、それぞれ守備範囲も違うので教
え合いができる関係性になっていると思いますが、実際はどうです
か?

T:

この課に入ってから、わたしは申請業務、Mくんは臨床業務からスタ
ートしているので、たしかにお互いに教え合うことで理解を深めるこ
とができているように思います。
わたしはNさんのような話術を身につけたいなと思いました。他社と
のやりとりで、つい自分を押し通そうとしてしまって関係性が悪くな
りかけたことがあったのですが、そんな時に、こちらの意見も言いつ
つ、向こうの意見もちゃんと聞いて「ここだったらwin-winになれる
ね」と話をつけるNさんに感激しました。

N:

カードの切り方についてはよく話をしますよね。最初に想定範囲を
広げておいて、ある程度見切りをつけて落としどころを見つけるこ
とが大事ですね。

T:

Mくんは仕事の仕方について文句のつけどころがないという印象です。
作ってほしいものがあるとしっかりしたものを渡してくれるし、入社
して一年経ってもその印象は変わらないですよ。

M:

ありがとうございます。その印象をキープできるようがんばります。

M:入社2年目 筑波大学大学院 理学系 卒業

あらゆるシーンで「0から1を生む」。

印象に残っている業務

M:

新規業務の立ち上げに携わりました。部署内でそれまで経験の
ない業務に、新卒1年目から携われたのはいい経験だったと思っ
ています。他部署や他社の方にも質問しながら、法令を自分で
しっかり読み込み、違反しないような手順を自分で作るところ
がすごく印象に残っています。問題が起きた時に、きちんと手
順書を作っていたおかげでしっかり対応できたことも自信に繋
がりました。

N:

自分でちゃんと説明できるくらいにしっかり理解できていまし
たね。

T:

Mくんの手順書は法令に則りながらも自分の意見も入ってい
て、非の打ち所がなかったですよ。
わたしは一年目の時、新規品目の立ち上げをMくんとは別の
項目でやっていました。その時の製品は紙の申請だったもの
を電子申請しなければならず、そのシステム導入や立ち上げ
に携わったことが印象的でした。
ほかには、液剤を開発したことです。塩や砂糖の量を考えた
り、フレーバーをソーダやチョコレート味などで試したり、
濃度も細やかに調整しながら上司に提案してやっと実現した
のですが、0から1を生み出すことに一歩近づけた喜びは大き
かったです。

N:

二人の話を聞いていると、野球でいう複数のポジションができ
るような柔軟性がないと、企画開発課の仕事はなかなかできな
いなとあらためて思います。
わたしは、新規開発品目の立ち上げで、関連会社とキャッチボ
ールしながらギブ&テイクで落とし所を見つけなければならな
いところが、楽しくもあり、難しくもあると感じています。ほ
かには、皮膚の薬物動態試験をするために直接医療機関に技術
提供した経験が新鮮でした。また、何千万、何億とかけてきた
ものが治験で失敗することもあります。これがうまくいけば申
請できるというところで、みんなの努力が水の泡になってしま
います。まだTくんとMくんにはこんな経験はないと思いますが、
とても忘れがたいものです。
二人のこれからの目標はありますか?

T:

わたしの経験の中で、0から1を生み出せていないので、まずは
それを実現したいです。また、チャレンジジョブ制度もあるの
で、その後の作業や原薬など、一つの薬に関連するいろんな業
務をやってみたいです。

M:

開発品目の選定から承認までの一部にしかまだ携わることが
できていませんが、それを一人で全部できるようになりたい
と思います。そして、前例のないことにも臆さず取り組みた
いです。

N:

二人ともこれからもがんばってください。わたしも固定概念に
囚われず、幅広くチャレンジしていきたいと思います。

N:入社12年目 慶應義塾大学大学院 薬学系 卒業